今日は多くの方から質問を受ける「GPSを使った浮気調査」について徹底解説します。
結論から言うと、GPSは浮気調査において非常に有効なツールですが、単独での使用には限界があり、また違法な調査方法になりやすいため証拠収集には専門家の力が必要です。
また、違法にGPSを設置して逆に訴えられる事例もあります。
「最近、パートナーの行動がおかしい…」「いつも連絡が取れない時間がある…」そんな不安を抱えていませんか?GPSを使った調査は自分でもできる部分がありますが、法的な証拠として使えるかどうかは別問題。
今回はそんなGPS調査の全てをお伝えします!
GPSを使った浮気調査とは?
GPSとは「Global Positioning System(全地球測位システム)」の略で、人工衛星を使って地球上のどこにいても位置を特定できる技術です。この技術を使えば、GPSを取り付けた対象者の位置情報をリアルタイムで把握することができるんです。
「でも、そんなの映画の世界の話じゃないの?」なんて思っていませんか?実は今や、スマホに内蔵されたり、apple社のAirタグなど、誰でも簡単に位置情報を追跡できる時代になりました。
AirTagについては以下の記事を参考にしてください。

GPSの種類と特徴
浮気調査に使われるGPSには主に2種類あります:
1. リアルタイム型GPS
- 特徴:現在地をリアルタイムで確認できる
- メリット:対象者の現在位置を即座に把握できる
- デメリット:通信費がかかる、バッテリー消費が早い
2. ロガー型GPS
- 特徴:移動履歴を記録し、後から確認する
- メリット:バッテリーが長持ち、コストが安い
- デメリット:リアルタイムでの追跡ができない
「どっちを選べばいいの?」という質問をよく受けますが、目的によって使い分けるのがベストです。例えば、単に行動パターンを知りたいならロガー型、現場を押さえたいならリアルタイム型が適しています。
以前は数万円するものが普通でしたが、現在はタグやカード型の小型のGPSトラッカーが安いものだと1,000円程度で購入できるようになりました。
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GPSを使った浮気調査の方法
「よし、GPSを使ってみよう!」と思ったあなた!
ちょっと待ってください。GPS設置の注意点や合法になる具体的な利用方法を解説します。
1. 探偵による無断のGPS設置
2021年のストーカー規制法改正と2024年の旭川地裁判決により、探偵が依頼者の配偶者の車や持ち物に無断でGPSを取り付ける行為は明確に違法とされています。旭川地裁は「プライバシーを違法に侵害する行為」と認定し、業界に大きな衝撃を与えました。
2024年3月の旭川地裁判決では、探偵業者が依頼を受けて対象者の車に無断でGPS端末を設置した行為について、「プライバシー侵害」として損害賠償の支払いが命じられました。この判決は2025年2月に札幌高裁でも支持されています。
2. 相手名義の車や持ち物へのGPS設置
相手(配偶者など調査対象者)名義の車にGPSを付ける行為は違法です。2021年の改正ストーカー規制法では、「相手方の承諾なく、その所持する物にGPS機器等を取り付ける」行為が禁止されました。
3. 別居中の配偶者の車や持ち物へのGPS設置
特にDVやモラハラを理由に別居している場合、GPSを用いた監視行為はストーカー規制法違反に該当する可能性が高くなります。別居中は相手のプライバシーの境界がより明確になるため、無断でのGPS設置は重大な侵害と見なされます。
4. 探偵や第三者にGPS設置を依頼する行為
探偵業者に「GPSを取り付けてほしい」と依頼する行為も探偵業法に違反する恐れがあり、調査を依頼した側も処罰の対象になる可能性があります。たとえ所有者の許可を得たとしても、探偵だけがGPSを取り付けて居場所調査を行うのは違法です。
5. スマートフォンへの無断アプリインストール
モバイル端末の位置情報を取得するアプリケーションを、そのモバイル端末の持ち主の許可を得ずにダウンロードやインストールする行為は、「不正アクセス禁止法違反」、「不正指令電磁的記録供用罪」などの犯罪行為に該当します。これは夫婦間であっても違法となります。
合法的なGPS調査方法とは?
1. 共有財産の車へのGPS設置(条件付き)
夫婦の共有財産である車にGPSを設置するのは、一定の条件下では問題にならないケースがあります。車などの高額商品は家計から支出することが多く、夫婦の共有財産と見なされることが多いです。
車の所有者が夫もしくは妻どちらかの名義であっても、家族で家計を一つにして生活している場合は「共有財産」と見なされることがあります。ただし、別居している場合や相手が所有権を主張している場合には注意が必要です。
2. 本人(依頼者)自身による設置と管理
GPSは取り付ける対象物の所有者が管理のために設置するという名目が必要になります。所有者自身が設置・管理を行うことで、合法的にGPSを使用できる可能性があります。
例えば、以下のような行為は法律上直接禁止されていない可能性があります:
- 妻が自分の車にGPSを取り付けて夫の行動を監視する
- 夫が自分のスマートフォンを妻のバッグに入れ、位置情報を取得する
ただし、これらの行為も状況によってはプライバシー侵害となる可能性があるため、慎重な判断が必要です。
法的リスクを避けるための注意点
1. プライバシー権の尊重
たとえ浮気や不倫という不法行為を行っている可能性があるとしても、相手のプライバシー権を侵害することは許されません。夫婦間であっても、無断でGPSを付けることはプライバシー侵害となる可能性があります。
2. 設置場所と不法侵入の問題
相手のマンションの駐車場など、相手の私有地に無断で入ってGPSを付けた場合は、不法侵入罪(刑法第130条)に問われる可能性があります。設置場所には十分注意しましょう。
3. 証拠としての有効性
GPSのデータだけでは、法的な浮気の証拠としては不十分です。位置情報だけでは「なぜそこにいたのか」という理由までは証明できません。決定的な証拠を得るには、写真や動画など視覚的な証拠が必要です。
違法行為を使って収集した浮気の証拠は、たとえ浮気の事実があったとしても、裁判において証拠として認められない可能性があります。
まとめ:安全な調査のために
GPSを使った浮気調査は、使用方法を誤ると法的トラブルに発展する可能性があります。以下のポイントを押さえておきましょう:
- 探偵による無断のGPS設置は違法
- 相手名義の車や持ち物へのGPS設置は違法
- 別居中の配偶者へのGPS設置はリスクが高い
- 共有財産の車へのGPS設置は条件付きで可能性あり
- 本人自身による設置・管理が基本
浮気の証拠を得たい気持ちは理解できますが、違法や倫理的に問題のある方法は避けるべきです。法律と倫理を遵守し、証拠能力のある情報を収集してくれる信頼できる探偵を選ぶことが重要です。
最終的には、GPSは浮気調査において有効なツールですが、使用には法的・倫理的な配慮が必要です。不安がある場合は、専門家に相談することをお勧めします。