慰謝料の差し押さえは、支払いを拒否する相手から強制的に慰謝料を回収する法的手段です。この記事では、差し押さえの基本から具体的な手続き、注意点までを詳しく解説します。
目次
慰謝料の差し押さえって何?
慰謝料の差し押さえとは、支払いを拒否する相手の財産から強制的に慰謝料を回収する法的手続きです。相手の給料、預金、不動産などを裁判所の力を借りて強制的に押さえることができます。
なぜ差し押さえが必要になるの?
- 慰謝料の支払いに合意したのに、相手が約束を守らない
- 裁判で慰謝料の支払いが命じられたのに、相手が無視する
- 示談で決めた慰謝料を、相手が支払わない
差し押さえの対象になるもの
- 給料
- 預金
- 不動産
- 動産(車や高級時計など)
- 債権
差し押さえの手続き
- 裁判所から「債務名義」を取得
- 裁判所に強制執行の申立て
- 裁判所による差し押さえ命令
- 相手の財産の差し押さえ
- 差し押さえた財産からの慰謝料回収
給料の差し押さえ:よくあるケース
給料の差し押さえでは、相手の会社に差し押さえ命令が送られ、会社が給料の一部を直接支払うことになります。ただし、給料の4分の3は差し押さえ禁止となっており、最大でも給料の4分の1までしか差し押さえられません。
差し押さえのリスクと注意点
- 費用がかかる(裁判所への申立て費用、弁護士費用など)
- 時間がかかる
- 相手の反発が強くなる可能性
- 相手の会社に事情が知られる
まとめ
慰謝料の差し押さえは強力な法的手段ですが、費用や時間がかかり、相手との関係悪化にもつながる可能性があります。差し押さえを選択する前に、他の解決方法の可能性も含めて慎重に検討し、必ず弁護士に相談することをお勧めします。